コロナウイルスパンデミックによるマイアミ住宅不動産マーケットへの影響

 引き続き、世界的にコロナウイルスパンデミックの広がりが心配されていますが、フロリダ州ではすでにピークを過ぎたとの報道を聞くようになりました。州内でも最も感染者、死者が多かったマイアミデード郡でも5月には様々な規制を緩和する予定とのことです。コロナウイルスパンデミックによる不動産マーケットへの影響は、その期間、ダメージにより地域により大きく異なっているようです。

 マイアミ周辺では、2月までほとんど不動産マーケットへの影響は見られませんでした。3月にはいって投資家バイヤーを中心に売買を控える傾向が強まりましたが、実際の価格への影響は出ていません。2019年3月に比べ2020年3月の取引総数10%ほど減っていますが、売り出ている物件の総数には変化がありません。しかし、実際に取引されている物件の値段層が変わってきています。低価格層(約40万ドル以下)で活発な投資家が売り買いを控える傾向が強くなったことからエンドユーザー(セカンドホームを含む)の価格層(40万から80万ドル位)へと平均不動産価格、中央価格が上昇しました。2019年3月に比べ2020年3月は10%強の上昇となっています。

 立地条件、気候など住居を構える場所として最も人気を集めるフロリダ州東南部ではコロナウイルスパンデミックによる住宅不動産マーケットへの影響は他のエリア、州よりも少ないようです。

Miami-Dade March 2020 Snapshot